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脳の働きが衰えた人の、脳力を補う工夫

認知症の人の介護をしている家族の方から、こんなお話しを聞きました。

 

毎朝、同じ服を着たがる方。温かい季節になっても、冬物のセーターのまま。「これはどう、あれは?」と見せても、「いやだ」と言う。新しいものを買いにつれて行っても、気に入らない、買わない。

 

ある朝、シャツ、上着、ズボンを組み合わせて、3、4セットほど並べて、「ほらすてきでしょ、どれがいい?」と聞いてみたそうです。そうしたら、「どれもいいなぁ、どれにしようかなぁと」、喜んで、一件落着。^^;

 

認知症は、脳が縮んだりして、脳のはたらきが衰えていくこと。さまざまなタイプがあるのだそうですけれど、そこから発生する症状もまたさまざま。

 

毎日、習慣化した同じ行動をすることで、心が安定して日常を送れることが多いのだそうです。

 

このお話しを聞いて思ったのは、洋服を組み合わせるとどうなるかを「想像する能力」、組み合わせた姿を一時的にでも「覚えていて比較する能力」が弱まっていても、「具体的な姿を、同時に見せる」ことで、認知症の方が、「自分で選択できる」ようにされたのだなと思いました。^^;

 

よかった。

 

介護されているご家族の方の、認知症の人との接し方の工夫に感動しました。こうした日々の、「小さな感情の満足」が積み重ねられることを、祈らずにはいられませんでした。

 

脳の力が衰えて、要介護認定を受けても、「いやだなぁ、なんであんなところに行かなければいけないのか」とデイケアーを受けたがらない人にも、「検診と同じなんだから、認定を受けたら定期的にあそこに通うことが決まりなのよ」と、方便でもそれなりの納得をさせて行ってもらうことで、家族の心と体のリフレッシュの時間が確保できます。

 

「脳の働きが衰えたら、どうやって生きていけばいいの」という問いに、市民活動団体の人たちは、介護の工夫を伝えたり、介護者の心のケアーをし、必要に応じていろいろなところを紹介してつないでいたりします。

 

ありがとうございます。